※一部、リアクションを引用させていただきました。
第0回ハーブローク〜パラダイム・シフト

■プレイヤーの感想

この頃のゲイルロードは、PCたちよりも強い印象がありましたね。その強さは、私が見る限り『超人的な強さ』なんですけど……すでに、ここら辺で、疑問に感じてしまったのですよ。『これが……これが、本当の強さなのか……そうじゃない……そうじゃないだろう?』と思ってしまった訳なんです。


第0回時の『過去』において、ジェスはアルトゥース軍に加わっていて、『ゲイルロードを討ち取ろうとする者の援護』をしていたんですが……今にして思えば、『ゲイルロードと戦うのは必然だったのかも』と感じています。援護とは言え、ジェスも、この頃からゲイルロードの行動に対して、疑問というか、『なんか違う』と思っていたようにも考えられます。


最後の抵抗……戦場の中で、ジェスはシュルツさんの声を聞きました。もしかしたら『未来にいるシュルツさん』の声だったのかもしれません。『過去』にいたジェスは、『未来』にいるシュルツさんの導きによって、アーウィンの元へと急ぎます。その時、ラグナさんと零くんにも声をかけてました。


「まだ終わらせねえぞ。ここまで戦ってきて、皆の生き様を見て、やっと何かが分かってきたんだ。なぜ守るのか、何で戦うのか。うまく言葉に出来ねえけど、最後の最後まで諦めるわけにはいかねえんだ。だから」
 ジェスはひたすらにデュアルディークを振り続ける。すでに精神力も随分と削られているはずであるが、気力で持ち堪えている。
「だから死ぬんじゃねえ、アーウィン!」


ジェスの叫びも空しく……アーウィンは死亡。一番、恐れていた結末になっていました。たとえ『神』になったとしても、全てを守ることは不可能……そう思った矢先、ゲイルロードはこんなセリフを言っていました。


「英雄と言っても人間だ。全てを手に入れ、全てを守れるならそれは神だ!」


!?……どうやら、ゲイルロードの思考パターンと、私(仲原)の思考パターンは違うのだなと、感じました。AUQの世界において、『神』というのが絶対視されているのかどうか、当時はよく分かりませんでしたけど、少なくとも、ゲイルロードと私の『考え方』は違うな……とだけは理解できました。『神様が全てを守れるなら、最悪の結末にはならないはず』と思ってしまった訳なんですが、これこそ、シナリオのテーマと関わる『重要な手がかり』だったのかなとも考えてしまいました。たとえ『神』になったとしても、全てを守るのは難しい……ノルンの行動を見ていると、確かにそうだなと感心させられました。ノルン自身も、神様になった時、『過去を繋ぐ』『人々に声を伝える』ことしかできませんでしたから。要するに、神とは言え、万能ではないということなのかもしれません。救世主は『神様』といった位置付けでしたけども、限られた能力のみ与えられ、地上にいる間は『天界』のことを話すことはタブーでしたし。


そして、シュラークフィーダーのセリフ……「君は本当の騎士道と言うものを知らない」……を読んで、何故か不思議と共感を覚えました。私はどちらかと言うと騎士をプレイするのは苦手なんですけども、シュラ爺のセリフには『騎士道を越えた、さらに人としての理(ことわり)』が感じられ……さすが、伝説の騎士とまで呼ばれた男だと思いました。だからこそ、『魔』に取り付かれてしまったのには、想像を絶する悲しみがあったんではないかと……。実際、そうでしたけどね。【2005.7.14.〜15.】

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